信念より激しいものはないと分かりながらも懊悩に足掻く

——昨今というこういう一時を踏ん張れるだろうか。
パルスの高鳴りに与え、ひいてはどぎつい耳鳴りと同情の弱い頭痛が互い違いに襲い掛かって現れる。
あの手この手で目の前にいらっしゃる悪魔のような旦那に蟻地獄へと突き落されみたいに罹る一方で、自身は奇しくも亡き父との口論を思い浮かべていた。
「確かに、長いあいだ現場で業種に携わっていた身としては、そういうダイアログが来ることは由々しきマズイと思います」
デーモンは歩きを組んだ通り深く、何度も小刻みに頷いて要る。
「私の事、物心ついたときから旦那に『世の中は富です』という先入観を叩き込まれながら育てられてきました」
一気にこれは何を言っているのかと言わんばかりに旦那は気抜けしたような形相にのぼる。
「しかし、新聞紙買い物をやるうちにこんな無駄口は考えなくなりました。業種というのは、何と言いますか、こう……」
面談官は訝ったような形相を崩さずに掛かる。が、かといってそこには前までの不敵そうな微笑も無い。
心なしか自身が訴えようとやる業種観について興味を持ってくれているとも見て落とせる。
だがしかし、自身は肝心の次に貫くキーワードを引っ張り出すことができない。
「業種というのは、その……」
悪戦苦闘で次に貫くキーワードを自身は手さぐりやる。
「業種というもの、は……?」すっぽん小町 公式